― 不安の時代にこそ身につけたい「つながる力」
「こんな世の中で、英語を勉強して何になるのか?」
物価は上がり続け、世界各地では紛争や災害が絶えません。ニュースを見るたびに気が滅入り、将来への不安は募る一方です。そんな中で、英語学習のモチベーションを保つことは簡単ではありません。AIアプリによる英語学習の変化もモチベーションを二極化させており、「AIが翻訳してくれるなら自分で話す必要はないのでは?」と感じている人もいるのではないでしょうか。
実際、英語はキャリアアップや海外旅行に役立つ、という「平時のメリット」だけでは、今のAIによる変化や不安な社会では響かないかもしれません。でも私は、こうした不確実な時代だからこそ、英語は“心のシールド”になると感じています。
英語がくれるのは「武器」ではなく「情報リテラシー」
いま、私たちはSNSやメディアを通して、無数の情報にさらされています。しかしその情報の多くは、翻訳を経ていたり、フィルターのかかった二次・三次情報です。
たとえば、ある国の紛争について報道されたとき、日本語のニュースではどうしても西側諸国の情報をベースとして伝えられているけれど、英語による情報では、それぞれの立場の意見がSNSなどや現地のメディアを通じて、異なる声や背景が語られていた、ということも少なくありません。
英語を理解することは、世界の出来事を“自分の目”で見る力を持つということ。これは何より、自分の不安を過剰に煽らず、落ち着いて判断するための「心の土台」になります。
やる気がわかない時は、「行動」から始める
とはいえ、不安や疲れの多い今、「学ぶ理由」を見失うこともあるでしょう。そんな時は、「目的」よりも「行動」を小さくしてみるのがおすすめです。
たとえば:
- 朝、スマホでCNNの見出しを1つ読む
- YouTubeで3分の英語ニュースを字幕付きで見る
- 英語のポッドキャストを“聞き流す”だけでOK
「少しでも続けている」という感覚が、自信や安心感につながります。英語の勉強が「ノルマ」ではなく、「日々を整える習慣」になっていくのです。
私自身の体験:知らない世界の異なる意見の声にふれた時の気づき
どうしても日常生活では、テレビの地上デジタル放送やネットニュースで、日本に関する報道や海外の事件についても、日本人としての意見に触れることが多く、どこか一方的な見方に影響を受けていることに気づかされます。
時間がある時は、BSデジタル放送の英語のニュースを見たり、海外のメディアのニュース記事を読み、普段見慣れない映像や現地の人の声に触れることで、自分の視点の偏りを修正しようと心がけています。知らなかった情報による新たな気づきがあります。
「英語を通して、世界の人と同じ目線で出来事を見る」。それは、単なる語学力ではなく、自分と異なる別の意見に触れ、世界との距離を少し近づける感覚でした。
まとめ:こんな時代だからこそ、「つながる力」を育てよう
今は誰にとっても、不安が尽きない時代です。英語を学ぶ余裕なんてない、と思うこともあるかもしれません。
でも、だからこそ。小さくても、毎日少しずつ「自分の軸」を育てる行動が大切なのではないでしょうか。
英語は、世界と対話するためのツールであり、自分の視野を広げる“心の余白”を生む手段にもなります。今の自分に無理のないペースで、まずは英語に1分だけ触れてみませんか?
学び続けることは、未来の自分を少しだけ安心させる「投資」なのかもしれません。